海外銀行口座を放置するとどうなる?
海外銀行口座を開設したあとは、放置しないよう定期的に利用するのが大切です。
この記事では、海外銀行口座を放置しているどうなるのか、放置によるさまざまなトラブルを防ぐ方法、凍結された場合の解消方法について、わかりやすくご紹介します。海外銀行口座の利用を検討しているものの注意点などを把握していない方などは、参考にしてみてください。
海外銀行口座を放置するとどうなるか?
海外銀行口座の開設後、入出金や引き落としといった利用をせずに半年程度放置してしまうと凍結されてしまい、休眠口座扱いにされてしまいます。
口座凍結で休眠口座になった場合、口座引き落としや入出金、送金といった手続きなども止められるのが特徴です。また、口座利用が制限されていても口座維持手数料が差し引かれるため、手数料負担という点でも注意の必要な状態といえます。
特に海外銀行口座の開設を始めて行う方は、国内銀行口座のルールと異なる点を把握し、なおかつ放置しないように管理していくのが大切です。
海外銀行口座の休眠口座による影響
続いては、海外銀行口座の放置による休眠口座扱いでどのようなリスクを抱えてしまうのかわかりやすく解説していきます。
キャッシュカードによる引き出しができない
海外銀行口座の放置によって休眠口座扱いされてしまうと、キャッシュカードを用いた現金の引き出し、銀行振込・送金手続きなども制限されてしまいます。
特に海外出張や旅行の予定がある方にとっては、大きなデメリットであり避けなければいけない事象です。国内銀行の場合は10年程度放置しなければ休眠口座扱いされないため、国内銀行の対応と混同しないよう気を付けましょう。
国内・海外口座間での送金ができない
国内に在住している状態で海外銀行口座を所有している場合は、放置による休眠口座扱いによって、国内から海外への送金手続きも制限されてしまいます。
反対に休眠口座扱いの海外銀行口座から国内の銀行口座へ送金することもできないため、特に生活費用口座として扱っている場合や急用で国内もしくは海外口座へ送金しなければいけない場合に悩むポイントです。
海外銀行口座と紐づけている決済不可になる
クレジットカードやデビッドカードに紐づけている海外銀行口座を放置してしまい、なおかつ凍結されてしまうと引き落としおよび決済が制限されます。
そのため、海外銀行口座の放置によって休眠口座として扱われた場合は、同口座に紐づけられているサービスを確認し、速やかに登録口座を切り替えたり休眠口座の再開手続きを進めるのが大切です。
また、複数の海外銀行口座を開設しておき、万が一凍結されたら予備の口座へ引き落とし先を変更するなどの対策を立てておくのが大切です。
海外銀行口座の凍結や休眠口座を防ぐ方法
ここからは、海外銀行口座の放置による凍結や休眠口座扱いを防ぐ方法やポイントについて解説します。
定期的に利用する
シンプルかつ忘れてはいけないポイントの1つが、定期的な銀行口座の利用です。
国内銀行口座の場合は10年間の放置によって休眠口座へ切り替えられるため、比較的時間に余裕があります。一方、海外銀行口座の場合は半年の放置でも凍結される可能性もあり、取り扱いに気を付ける必要があります。
そのため、これから海外銀行口座を利用する場合は、1ヶ月に1回口座への振り込みや引き出しの他、口座と紐づけられているクレジットやデビッドカード決済を行うなど、定期的な利用を心がけましょう。
通知が届いた際にすぐ口座を動かす
海外銀行口座の各種操作が制限されている感じた場合は、銀行からメールや手紙が届いていないか確認しましょう。
一般的に海外銀行は、放置されている銀行口座の利用者に向けて警告の通知を行っています。記載されている文章の言語は主に英語で、翻訳サービスを利用したり自身で翻訳したりしながら凍結解除の方法や具体的にどのような事象が起こっているのか確認しておく必要もあります。
通知を見逃してしまうと休眠口座として扱われてしまう可能性があるので、定期的にメールチェックや郵送物の内容確認を怠らないようにするのも、海外口座のリスク対策として欠かせないポイントです。
凍結された場合の解消方法
万が一海外銀行口座が凍結されてしまった場合は、いくつかの対処法を検討する必要があります。
行政書士事務所のサポート受けながら手続きを進める
放置していた海外銀行口座が休眠口座へ切り替わってしまった場合、再び利用するために複雑な手続きを必要とするケースも存在します。また、国や銀行によってルールは変わるため、確認作業にも時間がかかります。
そのため、1人で対処するよりも海外銀行口座の放置問題に対応している行政書士事務所に相談し、サポートを受けながら口座の利用再開を目指してみるのも大切です。
今後も利用しない場合は解約手続きへ
今後も長期的に海外銀行口座を利用しない場合は、解約および返金を進めていく必要があります。
アメリカの場合は、州政府によって休眠口座を管理しているケースや銀行側で保管管理しているケースなどさまざまです。
たとえば、カリフォルニア州では、3年以上放置されている銀行口座を州政府で管理しています。そのため、州政府に移管された口座の解約や返金を進めるには、法律事務所のサポートを受けながら必要書類を用意および州政府へ提出します。
リスク対策として複数の海外銀行口座を開設しておくのも大切
海外銀行口座の放置による凍結や休眠口座リスクを避けるには、予備の海外銀行口座開設についても検討しておくのが重要です。
それでは、海外銀行口座の開設時に押さえておくべきポイントを紹介します。
どの方法で口座開設手続きを進めていくか把握する
海外銀行口座の開設方法には、いくつかの選択肢が用意されています。
- 国内銀行経由で海外銀行口座を開設
- 行政書士事務所のサポートを受けて必要書類を用意および手続きを進める
- 専門のサポート会社を利用しながら海外銀行の選定および手続きを進める
なお、必要書類の準備と口座開設手続きに関しては、どの方法でも利用者自ら進めなければいけません。なぜなら、第三者が口座開設書類の記入や申請を代行してしまうと法律に違反してしまうためです。
違法業者に依頼しないよう注意する
海外銀行口座のサポート会社を調べる際は、違法業者に依頼しないよう注意しましょう。
前段でも触れたように海外銀行の口座開設手続きを始める際、利用者自身で必要書類の準備や記入、提出を進める必要があります。しかし、一部の悪質な業者は、海外銀行口座の開設手続きを代行したり金融庁の認可を受けずに海外銀行の勧誘を行ったりしています。
サポート会社を調べる際は、英文翻訳や助言など書類作成・提出作業以外のサービスに留めているか確認するのがトラブルを避ける上で重要なポイントです。また、海外銀行が日本語でHP・SNSを開設している場合は、金融庁の認可を受けている業者かどうか金融庁HPから確認してみるのも重要です。
海外銀行口座の放置をしないよう定期的な利用が大切!
海外銀行口座の放置は、口座凍結および休眠口座といった措置につながってしまいます。また、休眠口座として扱われてしまうと、解約や返金手続きにも時間と手間がかかります。
そのため、資産運用やその他用途で海外銀行口座を利用したい場合は、予備の口座も含めて開設手続きを進めていくのが大切です。
また、海外銀行口座のサポートサービスは、口座開設に必要な書類や手続きの流れ、注意点などに関する助言、翻訳作業などといったサポートを提供しています。また、サポートサービスによっては、口座開設後のアフターフォローまで対応しているので、初めて運用する方にとってもメリットがあります。
下記ページでは「日本にいながら海外銀行口座を開設する方法」や「海外口座開設サポート会社」について詳しく解説をしています。海外口座を正しく利用・運用していきたい方はぜひご参考ください。
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合同会社PPS
「海外銀行口座開設」のプロフェッショナル
- 合同会社PPS
- 吉岩勇紀代表
2007年創業、これまで2,500人以上の海外銀行の口座開設をサポート。独自の人脈と豊富な知識で海外銀行とのコネクションを築く。現在はプライベートバンク(モナコ)・アクレダ銀行(カンボジア)・JDB銀行(ラオス)をはじめ、計8銀行の口座開設をサポートしている。