「海外銀行口座開設」の指南書 ~DE:money~ » 資産形成コラム » 海外投資に向く人と向かない人の違い

海外投資に向く人と向かない人の違い

海外投資は、文字通り海外の資産に投資を行います。特に初めて海外投資を行う場合は、向く人と向かない人の特徴を知り、自身の適性について確認しておくのも大切です。

この記事では、海外投資に向く人と向かない人の違い、金融商品の特性などについてわかりやすくご紹介します。海外口座を開設して海外投資を始めてみる方などは、参考にしてみてください。

海外投資とは?

海外投資とは、利益を得るために海外の資産に投資していく方法のことです。

たとえば、国内の証券会社で口座開設を行い、FX(外国為替証拠金取引)で利益を得る方法も海外投資といえます。

一般的に海外投資は、上記のような国内で提供されているサービスを通じて海外資産の取引・投資を進めていくケースを指します。

中には、海外銀行の口座を開設し、現地で不動産投資を行ったり投資型保険を購入したり、海外ETFや外国株式に関する取引を始めたりしている方も存在します。

そのため、海外投資には、国内に住んでいる方が国内のサービスを通じて海外に投資を行うパターンと海外銀行口座を開設して現地で投資を行うパターンにわけられます。

金融商品の特性

海外投資を検討する際は、まず金融商品の特性という基礎的な部分について理解しておく必要があります。

金融商品には、以下3種類の特性が含まれていて、それぞれ異なる特徴を持っています。

流動性

どのような状況でも現金に換金できるどうかを指す

  • 預金の場合は、いつでも引き出すことが可能
  • 株式の場合は、市場の状況によってすぐ売却できない、もしくは指定の価格で売却できないケースもある

安全性

金融商品の利子、元本の支払いをどこまで保証しているか

  • 預金の場合は元本を保証していて株式投資のような損失を被る場面はないが、経営破綻時に全額保護してもらえない
  • 株式には元本保証がないため、取引の結果、損失を被る可能性もある

収益性

どの程度収益を得られるかどうか

  • 預金の場合は低金利のため、元本に対して大きな利益を期待できない
  • 株式や債券、不動産などは元本保証のない金融商品ではあるものの、リターンを大きくできる可能性もある

特性を基準に金融商品や取引の方法などを検討すれば、どのようなリスクが想定されるか、どの程度のリターンを期待できるかといった点についても分析することも可能です。たとえば、株式投資を始める場合は、指定した価格ですぐに売買できる銘柄から候補を選ぶなど、流動性に関するリスクについて注目できます。

海外投資の注意点

続いては、海外投資の主な注意点について解説します。

カントリーリスク

海外投資における大きなリスクの1つは、カントリーリスクです。

たとえば、海外のA国にある企業の株式を購入したのち、同国で紛争や経済制裁などが起きると、想定外の値動きによって大きな損失を被る可能性もあります。

このように現地で発生した有事やその他大きな経済的ダメージなどの影響が、カントリーリスクです。たとえば、2022年2月に発生したロシアによるウクライナ侵攻後、原油価格が急騰した事象もカントリーリスクといえます。

外国の政治・経済に関する大きな変化を見逃さないようにするのが、海外投資において気を付けるべきポイントです。

為替手数料の負担

海外投資の際は、為替手数料の負担にも注意しましょう。

外貨建ての金融商品に関する取引では、外貨をそのまま受け取っても国内で使用できません。反対に日本円のまま海外の金融商品へ投資を行うことはできないため、金融機関へ日本円と外貨の両替手続きを行ってもらう必要があります。

また、外貨・日本円の両替にかかるのが、為替手数料というコストです。

海外投資の際は、為替手数料の負担を考慮した上で最終的な利益や想定される損失を計算するのが大切です。

為替相場の急激な変動リスク

海外投資において気を付けるべき内容が、為替相場の変動リスクです。

前段で解説したように海外投資を行うには、取引の際に日本円から外貨、外貨から日本円といった両替の必要性が出てきます。

日本円と外貨のレートは、為替相場によって変動しています。また、為替相場は、各国の景気や物価、政治、株価や債券、戦争や災害といった事象の影響を受けるため、急激に変動する場合もあります。また、為替相場の状況によっては、利益を超える為替差損が発生する可能性もあり、注意の必要なポイントです。

海外直接投資における注意点とは?

海外銀行の口座を開設し現地の金融商品へ外貨で投資を行う際は、以下のようなポイントに気を付けましょう。

  • 国内と海外の法律に関する違い
  • 外国語による手続き
  • 口座維持手数料

国内と海外では法律が異なりますし、海外銀行の慣習やルールにも違いはあります。そのため、口座開設時や取引の際にトラブルを発生させないよう、事前に投資先の法律や銀行口座のルールなどについて調査しておくのが大切です。

また、海外銀行の場合は、口座を保管管理するために維持手数料がかかります。そのため、維持手数料の金額と年間のコストを把握した上で、口座へ入金しておく必要があります。

なお、入金額や口座の利用額・回数によっては、口座維持手数料を無料にしてもらえるケースもあります。

海外投資に向く人の特徴

ここからは、海外投資に向く人の特徴について解説します。

投資先の言語を習得している

海外銀行の口座を開設し、現地で投資を始める場合は、滞在先・投資先の言語を習得しておくのが大切です。外国語を習得していなければ、口座開設に必要な手続きを進めるのも難しく、現地の金融商品に関する資料を分析に関しても進められません。

海外投資に向けて投資先の言語を学習している方や既に学習している方は、海外投資に向く人の1要素を持っている・持ち始めている可能性があります。

既に一定額の資産を所有している

特に海外で投資を始める場合は、海外銀行に数100万円・数1,000万円単位の資金を入金できる状態でなければ、海外投資に向く人の要素を持ち合わせているとはいえません。

海外銀行口座には口座維持手数料があるので、数万円の入金で済ませてしまうと、残高不足といったリスクにつながります。また、海外投資のために現地~国内へ往来する際に渡航費や諸経費がかかるため、投資以外の費用負担を考慮しなければいけません。

そのため、既に数1,000万円以上の資産を保有している方は、海外投資に重要な要素を持っているといえます。

情報収集を行い学び続けられる

海外投資にかぎらず投資に向く人の要素として重要なのが、情報収集と学習の継続です。

投資にはさまざまな知識が必要ですし、海外投資なら言語や為替、外国の政治経済に関する学習や分析も欠かせません。海外投資を始める場合は、学習に対する姿勢を見直したり情報収集や分析に関する手法について学んだりするのも大切です。

海外投資に向かない人の特徴

続いては、海外投資に向かない人の特徴を紹介します。

投資に関する学習が続かない

投資全般に関する学習が続かない場合は、海外投資に向かない人といえます。海外投資は、金融商品に関する知識や技術だけでなく、為替リスクや地政学リスクなど学ぶべきことが多数存在します。

資産が少なく海外銀行口座への入金額も少ない

資産の少ない方は、海外投資に向かない人の可能性があります。特に海外銀行口座を用いて投資を行う場合は一定の資産が必要なので、投資用資金を貯める必要も出てきます。

ただし、国内の証券会社を通じたFXや外国株式に関する取引は、数10万円の資金でもスタートできます。海外投資を始める際は、各方法と必要資金について調べておくのもリスク管理という点で大切です。

海外投資に向く人と向かない人の違いを把握した上で何が合っているか判断

海外投資に向く人と向かない人の違いは、資金力と分析力、情報収集量、外国語の習得状況といった点です。特に海外銀行口座で資産運用を始めるには、投資先の言語について一定程度理解できなければ口座開設手続きや滞在、投資とあらゆる場面で困ってしまいます。

そのため、海外投資を検討する際は、投資に向く人になれるようあらゆる学習や分析を始めてみるのが大切です。

なお、海外銀行口座の開設に関しては、サポート会社への相談を検討してみてはいかがでしょうか。申請作業は本人対応が必要なものの、銀行から送付される資料やメールの翻訳、銀行ごとの特徴などに関するアドバイスを受けられます

このサイトについて
sponsored
by
合同会社PPS

「海外銀行口座開設」のプロフェッショナル

合同会社PPS吉岩勇紀代表
合同会社PPS
吉岩勇紀代表

2007年創業、これまで2,500人以上の海外銀行の口座開設をサポート。独自の人脈と豊富な知識で海外銀行とのコネクションを築く。現在はプライベートバンク(モナコ)・アクレダ銀行(カンボジア)・JDB銀行(ラオス)をはじめ、計8銀行の口座開設をサポートしている。

※2023年4月20日調査時点